2004年11月19日
千葉県内の動物愛護センターに、1頭の黒ラブが収容されました。
生後8ヶ月の男の子。右前足が全く動かず麻痺している状態。
この犬をセンターに連れて行ったのは・・・飼い主本人でした。
9月初旬、不注意から車道に飛び出して交通事故に遭い、その時に右肩を強打、以来ずっとその肩から下、つまり右前足全部が麻痺した状態だったとの事。
飼い主は、治療を受けさせずにこの犬をそのままの状態で飼い続けました。
(後に入ってきた目撃情報によると、この状態で放し飼いをしていたようです)
2ヶ月が経ち、麻痺した右前足は治る気配もなく、常にその足をズルズルとアスファルトの地面にひきずりながら歩くので、擦り剥けた肉球は赤く腫れあがり出血・化膿した状態。
いよいよ面倒を見きれなくなった飼い主は、この犬を車に乗せて、愛護センターへ連れて行ったのでした。通常では、飼い主自らが連れて行った犬や猫は、即日か翌日に最優先で殺処分されます。
この黒ラブがセンターに収容された時、偶然、そこにNLRのメンバーが別件で訪れていました。
たまたま居合わせたNLRメンバーがこの子の姿を目撃していなければ、今、この子はもうこの世には存在していなかったでしょう。
たった数分間の、奇跡的な巡り合わせにより、この黒ラブを保護する事が出来ました。
彼が以前の飼い主から呼ばれていた名前は分かっています。
が、心機一転して、新たな犬生を歩んでいってほしい・・・という思いを込めて新しい名前で呼ぶことにしました。
「マーレ」。イタリア語で「海」という意味です。
千葉の、海岸沿いの町からやってきた子という事で、決めました。
マーレの右前足の麻痺の原因は、骨折ではなく、右肩部分の神経が断絶されているところからきているようです。
病院で撮影してもらったレントゲン写真で確認しましたが、ごく小さな範囲で骨が砕けた「痕」のような部分はあるものの、麻痺の原因になるほどの大きな骨折は見られませんでした。
事故の衝撃からか、肩の関節もはずれかけています。
事故からかなりの日数が経過しているので、「元通り動くようになる事は難しいかも」と言われましたが、診察してくれた獣医師の勧めもあり、しばらくの間、リハビリを続けてみる事にしました。
リハビリを続け数ヶ月経過してもまったく効果が見られず、
動かずにただぶら下がっているだけの右前足が、逆に歩行の妨げになるようならば、残念ですが、断脚を考えなくてはなりません。
2004年12月 担当者 ウイアネ
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