今や人気No.3にまでなったラブラドールですが、どのような犬種なのかご存じでしょうか?

 大型犬ブームが始ったのが1993年頃から。最初はゴールデンが人気でした。アメリカでは常に人気No.1であるラブラドールなのに何故ゴールデンが先に人気が出たのか?
 実はラブラドールは1960年代に日本に入って来ていました。が、ラブラドールの素晴らしさに目を付けたのは残念ながら東京畜犬という業者で、ラブラドールを利用して詐欺事件を起こしたのです。 ラブラドールを買って繁殖させれば生まれた子犬を高額で引き取るというもので、たくさんの人がラブラドールを購入し繁殖させ、その挙げ句料金不払いで東京畜犬を訴えるという事件でした。
 この事件のお陰でラブラドールは一般の方に悪印象を与えたばかりかラブラドールを扱うというペットショップやブリーダーもほとんどいなくなってしまったのだそうです。
 ラブラドールはイギリスから「特別に盲導犬繁殖用に」ということでほんの少しだけ輸入されていました。
元々ラブラドールは黒が主流でしたが盲導犬としては黒い大きな犬は怖いという印象を与えるからというのでイギリスから来たのはイエローが多く、キムタクがボニータという黒ラブを飼うまではかなりイエローラブの比率が高かったです。

 イギリスから盲導犬繁殖用にとやってきたラブラドールは大柄で大人しいショータイプの犬でした。が、盲導犬繁殖用だったはずが一般に高額で売られるという事件が起きたことからイギリスが怒ってしまい、10年ほど前からイギリスからの輸入犬はほとんど無くなってしまいました。

 丁度その時に大型犬ブームが来た訳ですが、ゴールデンの次にはラブが人気になるだろうと思った業者はアメリカに走り、日本人は小柄だからということで日本向けに比較的小柄なラブラドールをたくさん輸入しました。 現在アメリカ系のラブラドールが日本で主流になっているのはこういういきさつからです。

 最近ではラブラドールがやんちゃであるという認識がかなり行き渡ってきましたが、10年前はラブラドールは盲導犬のように大人しいと誰もが思っていました。 実際、10年ほど前はイギリスのショー系統の子が多かったのでラブにしては比較的穏やかではありました。
 アメリカから入って来た小柄なラブラドールは身が軽いフィールド系統の子が多く、とても活発です。小柄な子と小柄な子を繁殖させたことが原因でしょうか? 現在は非常に小さなラブラドールも多く、体重20Kgくらいのラブもいます。 ラブラドールのスタンダードは体重35Kg程度と言われていますのでいかに日本のラブが小さくなってしまったかお分かりいただけるかと思います。

 ラブラドールは攻撃性が低い穏やかな犬種です。 人間が大好きでいつもにこにこしています。 人間の傍にいると落ち着くようで、大型犬ではありますが室内での飼育をお勧めします。人間と離れていると精神状態が不安定になりがちです。
 ラブラドールはほとんど吠えません。
 ラブラドールは非常に頭が良く人間に誉められるのが大好きなので何かを言い付け、上手に出来た時誉めてあげるとどんどん色んなことを覚えます。好奇心も旺盛なので、それらのラブの性質を利用して盲導犬や警察犬、介助犬、災害救助犬、麻薬捜査犬などに使われています。 とても鼻が良いので麻薬捜査などにはうってつけだと思います。
 ラブラドールは人間に一番近い感情を持った犬種と言われています。
 怒りや喜びなど単純な感情だけでなく、恥ずかしがったり焼きもちを焼いたり、悲しかったり寂しかったり非常に細やかな感情の動きを見せます。
 ラブラドールには言葉が通じます。 ラブを育てる時には常に話し掛けてください。 親分子分の関係ではなくまさに相棒という言葉がうってつけの犬種だと思います。
 ラブラドールは人間に対する攻撃性はほとんどありませんが、成犬になると犬同士で喧嘩することはあります。これは犬の本能です。他犬種と比べればそれでもかなり平和主義者ですが、育て方によっては他の犬に襲い掛かったりすることもありますし、最近の乱暴な繁殖により攻撃性の強いラブラドールも出現していますので子犬の時の育て方には十分に注意してください。
 ラブラドールの遺伝疾患は股関節形成不全が有名です。ブームに乗った乱暴な繁殖のため股関節形成不全が増え続け10年前には14%程度と言われていましたのが現在では90%を超えるのではないかとまで言われています。
 ラブラドールが頭が良く好奇心が強いということは即ち子犬の頃のいたずらがひどいということに繋がります。本犬が「これは何だろう?」と試してみることがすべて人間側から見た悪戯ということになります。ラブラドールの性格をよく把握して悪戯を良い方向に指導してあげると天才犬と呼ばれるようになります。

 ラブラドール誕生の歴史

 ラブラドールの原産はイギリスですが、他のレトリバー種と同じく北米ニューファンドランドの犬の血を受け継いでおります。
 ニューファンドランドの犬たちは、漁師達の間で網を引いたり、網からこぼれた魚を回収する目的で使われ、ハンターなどによって訓練されたものは水鳥回収犬として、重宝がられてました。
 なめらかに密生した短毛を持っているため水中作業も楽にこなし、極寒の季節には活躍をしました。なぜなら長毛だと毛に氷がこびりついたり、なかなか水気が取れないからです。
 体力的にも優れており、強靭な肉体で泳ぎが達者、嗅覚が鋭い、我慢強いというのが特徴でした。そんなニューファンドランドの犬が漁船によってイギリスにもたらされ、ラブの歴史がスタートします。連れて帰った人はアールオブマズベリーという行商人です。
 品種改良の過程でウォータードッグや他のレトリバーとの交配を経て、1903年イギリスで最初の承認を受け、1917年にはアメリカでも承認されました。
 純血種になっても変わらないのが前述のニューファンドランド産の犬の特徴です。カナダ,ニューファンドランド州ラブラドール地方から名前を取って「ラブラドール・レトリバー」と名づけられました。

ただラブの歴史に関しては諸説色々あります。その例も数点挙げておきたいと思います。

1) 16世紀ごろ、北アメリカ沿岸へ出漁したイギリスの漁船に同乗して、カナダのラブラドール半島に渡った犬が祖先とされています。
 長い年月を極寒の地の海辺で過ごし、海中に流された漁網を探したり、網からこぼれた魚を回収する作業犬として飼育された歴史を持ちます。その頃は、「スモールウォータードッグ」と 呼ばれていました。
 それが1800年代に入り、ニューファンドランド島から塩ダラ運搬船に乗ってイギリスへ渡ったことがきっかけとなり、イギリスの行商人が「ラブラドール」と名付けました。
 当初は性格も頑固でしたが、数種のレトリバーとの配合によって1880年ごろから従順で訓練性の高い犬に変えられ、運搬犬、警察犬としても利用されるようになりました。


2) ニューファンドランド島の北部から白黒の大型犬と南部から小型の黒い犬をイギリスに連れて帰りました。このうち小型の黒い犬がラブラドールレトリバーに、白黒の大きな犬をニューファンドランドへと改良していきました。
 ただ当時のスタイルからあまり変えていないので長命であるという説があります。

※この原稿は2002年11月に書かれたものです。著作権はラブラブ団にあり、流用は違法となります。


 ラブラドールのスタンダード

体高♂56cm〜57cmが理想
   ♀54cm〜56cmが理想

外観:がっしりと丈夫で、胴は短く幅広く 後肢は特に筋肉たくましく力強い。
垂れ耳垂れ尾でどんな天候でも良く耐えれるように短毛が密生している 活動的な鳥猟犬

性格:感覚が鋭く、大人しくて利口

頭部:広く、額がわずかに盛り上がって、ストップ(両目の間のくぼみ)がはっきり している。
マズル(口吻=鼻口部)は長く太く力強く、鼻は幅広く、鼻孔が大きい。
歯は丈夫で、噛み合わせはシザーズバイト(上の切り歯の内側に下の切り歯の外側が 僅かに接する)
目は中くらいの大きさで、知性を表し、色は茶色または薄茶色。
やや小さめで根元の幅広い耳は頭部後方についており、ほほの後ろに接して足れてい る。 (図1:頭部スタンダード見本)

首:しっかりとしていて力強い

胴体:背は水平で短く力強く、腰は幅広く筋肉が良く発達し、幅広い胸は胸底が深い
あばらが良く張り、腹は引き締まっている。

尾:程よい長さで、短い毛が密生したオッターテイル(付け根が太く先細になる)
行動するときは適度に高く保つが、背の上に巻き上げない。

四肢:肩甲骨が長くよく後方へ傾斜した肩。
前肢はまっすぐ骨太く、指は丸く良く握っており、パットが厚く爪は硬く黒い。
後肢は筋肉たくましく、スタイフル(膝)が良い角度に曲がっており、ホックは力強 い、指パッド、 爪は前肢とほぼ同じである。 (図2:脚部スタンダード見本)

被毛と毛色:滑らかで、短く密生し、ウエーブしていない。
毛色はブラック、チョコレート、イエローの一色毛。胸の小さい斑は許されるが、他 の斑は好ましくない。

歩様:のびのびとすばしこっく、持久力に富む。

図1:頭部  図2:脚部


体高の計り方



 スタンダードを追求して行く上でなくてはならない繁殖理論

まずラブで良く挙げられる「ショータイプ」「フィールドタイプ」 この言葉を良く耳にしますが、正直スタンダード(標準)というのは1つであり 2つのタイプができること自体おかしいことなのです。

ラブの狩猟犬としての本来の役割を考え、それに最適な身体のつくりを考えて 繁殖を繰り返す事が重要といえます
デュアルアチーブメントドッグが本来のラブのスタンダードと言えましょう
ショーチャンピオン、フィールドチャンピオン両方を取得した犬だけに与えられる 称号で欧米では過去に38頭の犬しかなってません。
しかも現存してる犬は1頭もいません。

ショー体形でフィールドをこなす能力を追及しますと 健全な骨格、健全な性格、健全な飼育この3つを追求しないとなし得ません
現存の日本のラブでそれに近づいている犬舎は数える程だと思います。
スタンダードを追求する事、これは理想を追いかける夢のような話だと思いますで しょうが 決してそうではなく、両親の先祖や体形などしっかり考え、医学的検査もしっかり受 けられ そして1歩づつ近づけて行けば良い事です。


ライン
戻る


Lablovedanは特定非営利活動法人ラブラドール社会福祉協会が運営しています。