ラブラドールというと生まれた時から盲導犬だと思っている人がいますが、とんでもない! 実に活発で好奇心旺盛な犬種です。
ここでは、興奮しやすいラブラドールをどうやって育てればいいかを書きます。ご参考になさってください。
犬を飼いたいと思った時、それぞれに理想の犬というものが心に浮かぶと思うのですが、私の場合、優しく穏やかでニコニコしていて、私の足元で私を見上げ、私を信頼しきって私の後からついてきてくれる・・・・というイメージがありました。
そこで私は性格を重視した躾のやり方を取り入れました。
それには飼い主がまず落ち着かなければなりません。 飼い主が興奮すると犬はもっと興奮してしまいます。 犬を撫でる時には「おばあさんが日向で猫を撫でているイメージ」で。
殴ったり蹴ったり、犬がダメージを受けるような叱り方はしません。
あくまでも飼い主は犬の最高に信頼出来る人間でなくては。
犬が悪いことをしていると、犬がこちらに気が付かない時に後ろから何かをぶつけたり、犬が噛んできたら偶然を装って歯に手をぶつけて、犬が怖がったり痛がったりしたら「まぁかわいそうに。 よしよし。 私が守ってあげるからね」と最高の飼い主を演じます。
その代わり、叱る時には真剣に大迫力で叱ります。 怒髪天を突くというか、怒りのオーラがメラメラと身体中から吹き出すような気持ちで叱ります。 犬はそういう雰囲気を非常によく感じ取ります。 あまりにもむかつく時には犬のすぐ横の壁や床を叩きます。
怒った後は必ず「座れ」など簡単なことをさせて、誉めてから終わりにします。
叱りっぱなしにして犬をしょげさせないこと。
食事は私が先。 散歩に出る時も玄関を先に出るのは私。 犬の行きたがる方向にはわざと行かない。 ロープでの引っぱりっこも絶対に負けない。 撫でる時もブラッシングの時も犬を呼びつけてからやる。 でも、犬との信頼関係が出来てしまえばこういうことは必要なし。
小さい時からいいこいいこと誉めながら犬の身体中を触りまくります。
食事中に食器に手をつっこんだり、急にガシッと犬の身体を掴んだり、口の中に入っているジャーキーを取り上げたり。 それで犬が怒るようなら「ふんっ。 もうあんたなんて知らないっ。」と犬を見捨ててしばらくは無視。 すりよっておべっかを使ってきても無視。 そしてまたさっきのことを繰り返し、怒らなかったら誉めまくる。 これを怠るとブラッシング、爪切り、獣医さん、拾い食いの時にてこずります。
一番簡単で一番肝心な躾。 極端な話これさえ完璧に出来れば他に何もいらない。 ノーリードの犬を捕まえる時も「座れ。待て」で捕まえられる。 服従心を育てる為にも毎日必ず何回かは実行させる。
犬に引きずられて歩く姿はみっともないし危ない。
犬がぐいっと引っぱったらクイッと引き戻して「ゆっくり」と声をかけ
いつもリードをたるませた状態で歩かせる。 子犬の時から根気良く教える
可愛がるのと甘やかすのは違います。
叱るのと虐待するのも違います。
犬は人間が思っている以上に知能が高く、感情が豊かです。
私が知っている限りでは、自分より弱い者を攻撃する、又は、理由もなく他の犬や人間を攻撃するのは精神的な病気でなければ、暴力を受けて育てられた犬です。 サッと犬の頭の上に手をかざして見ると暴力で育てられた犬は非常に怯えるか攻撃的になるかのどちらかなのですぐわかります。
人間の子育てに於いて「夫婦仲の良い家庭の子供に不良はいない」とよくいわれますが、犬育てにおいても同じことが言えます。 飼い主の精神状態が落ち着いていると犬の精神状態も落ち着いています。
親の背中を見て育つのは人間の子だけではなく、犬もだということを認識していて下さい。

私はシュ太を飼ったときに「ラブラドール大型犬だけど訓練所に出さなくても自分で訓練できる犬だから」と主人を説得したもので、何がなんでも私が仕込むしかありせんでした。
いろんな本やビデオやパソコン通信で教わり、試行錯誤で成功させた訓練の方法を下に書きます
お座り
子犬の好きな物(ドッグフードかボール)を手に持ち、子犬に見せながら子犬の頭の斜め上くらいの位置に手を移動させると自然に座るので犬が座ったと同時に「お座り」と号令をかけ、さもさも命令に従ったかのように「よしよしっっ。 えらいっ」と褒める。 犬が前に歩いてきてしまうのは手の位置が前過ぎ、犬がジャンプするのは手の位置が高すぎる。 食べ物を使わない時は「座れ」といいながら犬の背中の後ろ足の付け根の少し前あたりを指で押すとガクッと座る。
待て
食事を前に置き、座らせてから「待て」と号令をかけながら手のひらを犬の鼻先に広げ犬から食べ物が見えないよう邪魔をする。 おとなしく座っていれば「いいこいいこ」と褒め、「よし」の合図で手をさっとどけて犬が食べられるようにする。 犬が立ち上がったり首を伸ばして食べようとするときは手のひらで犬を押し戻すように「待て」と命令を繰り返す。 最初は1-2秒、段々と時間を長くする。
オフ
食べ物を手に持ち犬の目の前に出す。 食べようとしたら「オフ」と言いながら食べ物を持った手で犬の鼻をツンと押し戻す。 驚いて鼻を(頭を)引いたら「いいこいいこ」と褒める。 「よし」の合図で食べさせる。 オフというのは目標物から離れろという意味なので、拾い食いの予防、飛びつきの矯正くわえている物を出させる時などに応用がきく。
来い
小さい内から「来い」と呼んで、来たらたくさん褒める、ご褒美を与えるなどして良い印象を持たせる。怒るときには絶対呼ばないで、こちらから寄って行って怒る。
外に出ての「来い」の練習は、フレキシリードのように長いヒモを使う。 犬がヒモの先の離れた場所にいるときに「来い」と命令し、出来るだけ犬の首輪の高さでクイッと引っぱる。 ズルズルとたぐり寄せるのではなく、合図を送る要領。 少しでもこちらに向かって歩いて来るようだといっぱい褒める。
ヒモに合図を送るときには厳しく、こちらにやって来るときには目いっぱい優しく。
もしも「来い」という言葉を理解していて、リードを放している時に呼んでも来なければ、黙って近づいてお尻をベシッとひっぱたいてリードに繋いでしまいます。なかなか来なくて散々呼んだ末にやってきたとしても、すぐに来なかったからということで叱ったりしてはいけません。いやいやだろうが寄り道しながらだろうが、とにかく来たら褒めます。
伏せ
犬を座らせておいて目の前に食べ物を見せ、食べ物を持った手を垂直に地面に降ろしながら「伏せ」と号令をかける。 犬は食べ物が欲しくて自然に地面に伏せる。 食べ物が欲しいあまりにガリガリと手を引っかかれたりして多少痛いけれど、じっと我慢して手を動かさない。 犬が伏せの状態になったらいっぱい褒める。 伏せが理解できるようになったら食べ物を持たずに手のひらを下に下げる合図(視符)だけで伏せさせるよう練習すると、遠隔で命令させられる。 手のひらをひろげた「待て」や指を一本立てた「座れ」なども、声(声符)で教えるときに同時に覚えさせると便利。
立て
座っている犬の前に食べ物を持っていき、犬の顔と平行に食べ物を移動させると自然に立つ。ただをこねて座り込んだり、寝そべっている犬を立たせるには、足の先をちょいと踏みながら「立て」と命令すると足を踏まれるのが嫌で慌てて立ち上がる。
ゆっくり
「つけ」というのが世間では一般的であり格好もいいのですが、私はあれはあまりにも犬が神経を使うような気がして、もう少し幅を持たせて「ゆっくり」と歩くことを教えました。教え方は「つけ」と似たようなものです。
リードは常にたるんだ状態で歩くようにします。犬がぐいっと引っぱった時は反動をつけて犬の高さと同じ位置で引き戻しましす。引っぱりっこや引かれっぱなしはいけません。あくまでも犬に注意を促すつもりでやります。そして同時に「ゆっくり!」と命令します。リードがたるんだ状態になったらたくさん褒めます。
つけ
犬を左に座らせた状態で自分の腿をパンパンと叩いて「つけ」と言いながら歩きだし自分の横にぴったりとついて歩かせます。腿を叩くのが「つけ」の合図です。犬が前に出過ぎるとまた腿を叩きながら「つけ」と言って引き戻します。
餌を用いたつけの練習もあります。左手におやつやボールを持って犬を引き付けながら「つけ」と言って歩きます。
ストップ
一緒に歩きながら「ストップ」と言い、リードをぐいっと引っぱって犬の動きを止めます。勝手に歩き出そうとしたら「ストップ」と言って手のひらを犬の鼻の前に広げて歩かせないようにします。上手になったら自分は歩き続けたまま犬にだけストップをかけてちゃんと止まれるように練習します。
反対
これは大型犬のシャワーをするときに片側を洗い、もう片側を洗う時に自分でむきを変えて貰います。シャワーの度に「はんたい」と言いながらむきを変えさせていたら覚えました。
ブルブル
シャワーの後にブルブルっとする時に常に「ブルブルッ」とかけごえをかけていたら覚えました。薮の中に入ったりして葉っぱの細かいのがたくさんついてしまった時とか、散歩の後玄関先でブルブルさせると家の中にほこりを持ち込まないのでいいです。
右と左と真直ぐ
散歩の時に「右」「左」と声をかけながらリードで誘導します。
ハウス
万が一入院したりした時にケージに入ったことのない犬は病院で大騒ぎになると聞いたので必要もないのにケージを買い込んで「ハウス」の命令でケージに入るよう練習しました。最初は「ハウス」といいながらケージに無理やり押し込め、たくさん褒めながらおやつを与えます。入りたがらないからといって「まぁ、いいか」にならないよう、「ハウス」と命令したからには引き
ずってでも中にいれます。そして、たくさん褒めてごほうび。