遺伝と予防


予防
 股関節形成不全という病気は大型犬に多く見られる遺伝性の強い病気ですから予防については根本のブリード自体から考えていかなければなりません。  繁殖者は交配前に繁殖犬自身が股関節形成不全を発症していないということ、極近親交配(イン・ブリード)を避けること、 ライン・ブリード(LL団のライン・ブリード参照)であっても血縁のできるだけ遠いものと交配するのは勿論ですが、 その両親犬と祖父母、兄弟姉妹犬に股関節形成不全を発症していないということをできるだけ確かめるのが大変重要な条件になります。

優性遺伝
*丸の型を優性遺伝を表すとします。
●=を遺伝病の因子 ○を正常な因子とした場合
○○、○●、●●の子供が生まれます。この場合○○のみが股関節形成不全を持たず○●、●●の遺伝子を持つ犬は形成不全を持ちます。

劣勢遺伝

*三角を劣勢遺伝として表します。
▲=を遺伝病の因子を持つ親 △を正常な因子を持つ親の場合
△△、△▲、▲▲という組み合わせの子供が生まれます。すると△△、△▲は股関節形成不全を持ちませんが▲▲の劣勢の遺伝子を持つ犬は形成不全を持ちます。

◎仮に△△の正常な遺伝子を持つ犬と△▲の犬を交配したとしても股関節に問題がある子が産まれる可能性はあります。
 △▲と△▲の交配の場合は計算上25%の割合で股関節形成不全をもつことになります。
 △△と ▲▲の 交配の場合は生まれた子は全て△▲となり形成不全を持つ子は生まれません。

◎現在OFA(LL団繁殖のページのOFAをご参照ください)やPenHipで正常とされた犬同士を交配しても子犬に股関節形成不全を
 発症する可能性は確かにあります。
 しかし、だからといってOFAやPenHipが無意味か? いうことにはなりません。
 他犬種のことではありますが、シェパード犬も以前は股関節形成不全が多発していた犬種ですが、ドイツ・シェパード協会や
 OFAの活動によって股関節形成不全の発症が大幅に減少しました。

◎OFAもPenHipも外国の研究機関ですが、日本国内ではNPO法人で『JAHD(動物遺伝病ネットワーク)』という団体があります。


股関節形成不全を発症させないための予防
 股関節形成不全の予防は、遺伝病ですので子犬が生まれてからでは根本的な予防は不可能です。
(生まれてからは対処療法的予防になります)
 形成不全をもつ両親犬をブリードに使用しないというのが一番大きな予防です。

◎親犬が股関節が正常であること、兄弟姉妹犬に股関節形成不全が多発していないことも含め、繁殖犬はOFA検査、
 PenHip検査を受けて正常を確かめること。
◎生後8週目より食餌制限をした子犬は発症率が 大幅に低いので子犬の頃からの食餌制限が重要となります。
 (減量の際は必ず!獣医さんや訓練士さん 飼養管理士さんの指導のもとに行なうようにしてください)
◎滑る場所で腰に子供が乗ったり無理矢理腰を押さえるなどをしない。
◎骨が成長が終わる生後10ヶ月までは自転車での引き運動、ダッシュなど激しい運動は避けます。
◎投げても転がらないおもちゃで、持来などの遊びを中心にすることが良いといわれてます。
◎駆け寄って、転がるボールに身体をよじって、急停止して、ボールをくわえるなどの激しい運動はさけることが大切です。
 ボールを使用して遊ぶ際はボ-ルをゆっくり転がす程度にすることです。
◎10ヶ月以降も関節に負荷のかかる運動はさける。
◎滑りやすい床は腰に負担がかかるので歩かせないようにします。
◎成犬であっても体重管理を続けます。


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